2015年10月21日水曜日

IPAシンポジウム 2015 メモ

 メモ

■パネルディスカッション IoT時代に必要とされるセキュリティ技術者とは?

・IoTになったからといって技術的に新しい脅威はないと考えている。
 しかし、新しいデバイスが接続されることによって新しい業界の人が入ってくる。そのため、同じ轍を踏む人がふえるのではないかと懸念している。
・新たにネットワークにつながることに脆弱性じゃなかったものが脆弱性になる可能性がある。
・なんでもインターネットにつながることで使う側が意識できなくなってきている。そのため、インターネットにつながることの取捨選択ができるようにしないといけない。
・セキュリティにコストを掛けるという意識は企業にあるか?
 →取り組み始めている企業はあるが、ほとんど意識できていない。
  今後のアップデートによって発生するコストや脆弱性が発生したときのコストを意識できていない。
・ユーザや企業がお金をかければ安全なIoT社会は作れるか?
 →技術的には可能だと思っている。しかし、情報等の管理がポイントになると思う。
  作り手も意識が必要。ある製品に組み込んでいるミドルウェアにも対応が必要。
・プラットフォームや作っている人がバラバラになることによって管理ができなくなってしまうし、対応の難易度もどんどん上がってしまう。
・セキュリティ技術者になりたい人やなる人が何をすればよいか?
 →安全だけでなく安心を与えることのできるスキル。
  相手の問題を整理することのできる能力。
  説明しきる能力。
  コンピュータサイエンスの基礎能力。地盤がないとセキュリティを理解できない。
・セキュリティエンジニアが足りないという話は数年出ている。
 実際、セキュリティオペレーションをするメンバーは足りない。だからといって育てていいのかというのは問題。だからと言って使う側の都合で育てていいのか?
 IT業界の体質を変えなくてはいけない。セキュリティが売りになるような業界にしないといけない。
 例:マンションではオートロックや監視カメラが売りになっている。
・IT業界は人海戦術でなんとかしようという雰囲気がある。本来テクノロジーは便利になったり、人が減ったりするもののはず。そういう取組みをしないといけない。
・かっこいいセキュリティ技術者のイメージは?
 →海外では権威のある業種。日本では一般人を含めイメージできるようにしないとわかってもらえない。また、ITが理解しにくいものというイメージがもたれてしまっていることをしたい。
・セキュリティ技術者としての楽しいことは?
 →人のためになること。
・セキュリティはさまざまなことに影響を与えるはずなのにセキュリティだけかまっているのはやめたほうが良い。いろいろな業界とのパスを持った方がよい。
・クラッカー等のダークサイドに落ちないためにどういった心積もりでいるか?
 →1人でできる仕事はない。一緒に作っていくことが大事。
  根底はモラル。特にセキュリティ技術者に関係なくやっていいこととやってはいけないことを理解しているかどうか。
・技術があって終わりになっている人がいる。そうではなくて技術を使って人を幸せすることを考えることがプロ。
 他人を幸せにしていないから自分も幸せを感じることができていない。
・情熱と気の持ちようでエンジニア人生は大きく変わる
・人は誰だってヒーローになれる。傷ついた少年の方に上着をかけてくれて、世界は終わりじゃないと励ましてくれる者だ。


■つながる制御システムを支える技術 ORiN
・各デバイス使用に従った複雑な接続が必要だった。
 →ORiNで統一的にスマートに接続できるようにする。ソフトウェアの規格。
・システム規模や用途の拡大に対応可能なスケーラビリティのある標準デジタル基盤上でシステムを実装しないといつか破城する。
 (むしろ、このような要求のないシステムはすでに失敗している。)



・人工知能ブームは3度目
 第1次:1956~1960年:探査・推論の時代。ダートマスワークショップ
 第2次:1980年代:知識表現の時代。エキスパートシステム
 第3次:2013年~:AIブーム(機械学習・表現学習)。ディープラーニング
・問題
 ・機械学習における素性設計
 ・フレーム問題
 ・シンボルグラウンディング問題
 →現実世界の現象の「どこに注目」するかを人間がきめていた。あるいは「特徴性」をコンピュータが決定することができなかった。
 →概念語と概念を抽出することができるようにならなくてはいけない。→ディープラーニング
・今までの画像分析は
 入力に画像、出力に画像の答えを教えていた。
 ディープラーニングでは
 入力に画像、出力に画像を与え、途中で主成分を抜き出してAIが覚える。
・人間での画像認識は5.1%のエラーを出す。
 MSは2015年2月に4.9%、Googleは2015年6月に4.8%のエラー率を成功した。
・モラベックのパラドックス(1988)
 論理的なことは人工知能で実施できるが、感覚的なこと(人の顔の画像認識)の方が難しい。
・今まで人工知能ができていなかったのは、『現実世界からモデルを抽出すること』
・これからの人工知能
 ①画像 ※完了
 ②マルチモーダル
 ③ロボティクス
 ④インタラクション
 ⑤言葉との関連付け
 ⑥知識の獲得
・技術のスピードが速すぎて産業化が間に合っていない。
・画像評価式の人工知能では、パズル、RPG、減点方式のゲーム。
・大人の人工知能:ビッグデータから人工知能へ
 子供の人工知能:ディープラーニングを突破口とすることで解決へ

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