非常に有益なので毎年参加したいと思っています。今年は参加することができたのでメモをアップします。
メモ
IPA グローバルシンポジウム 2014
今年のテーマ:豊かな社会を作るIT、豊かな社会を広めるIT
■経済産業省の取り組み
・日本の収益力の向上が課題
→日本のIT投資を守り(業務効率化やコスト削減)から攻め(ビジネスの発展)に。
IT投資の評価基準を作成中。
・東京オリンピックに向けてセキュリティの強化体制を検討。
また、企業や団体の内部不正を防ぐためのガイドラインの検討を進めている。
・ITの人材育成
日本では、IT人材がメーカー・ベンダーに70%以上がいる。海外では逆になっており、ユーザー企業で70%のIT人材がおりIT施策が行われている。
■基調講演 テクノロジーで社会を変える
・ITを活用しているといいながら行政は非常にアナログになっている。
・日本は、インフラは非常に世界的にも先進国であるが、行政や経済分野では非常に低い。サービスに対してニーズが高いのにサービスが実現できていない。
・日本社会はテクノロジーの進化に対して社会制度が追い付いていない。基本的後追いでしかも遅い。
・新しいテクノロジーを生かしていくモチベーションを保つためのビジョンが必要。
・今の都市計画は5年毎に策定している。しかし、地域社会では様々なデータがある。行政はリアルタイムで情報を生かせていない。
・IT部門で予算をとって実行。執行時は部門を巻き込んだ。
全体を俯瞰する力
ルールを突破する力
部門や関係者に納得してもらうコミュニケーション力
・組織文化や既存ルールが邪魔をして全体的な最適を行うことができないことが多い。
・物の変化には情報の変化も伴う。これを連続的なこととして把握して物と事を作る力が必要。
・行政、公共、企業、個人のコミュニティのバランスが難しい。
・企画の内容を理解してもらうために予算情報を文書化し、一般公開した。
提案は民間に説明してもらうのではなく、行政側が説明するようにした。
NOというためにコストをかかる仕組みづくりをした。
・行政がテーマを設定し、様々な人が参加できるようにした。
実行時は契約でしっかりと決めてあいまいなことがないようにし、ルールを守るようにさせた。
・人材と組織の能力のバランスが大事。構想力、技術力、完成力、表現力。
日本は技術力、完成力が高いが、構想と表現が弱い。
・需要と供給側の知識のギャップを埋める制度がない。
・企業、個人から行政が出しているオープンデータを活用してほしい。足りない情報があるなら、行政に働きかけて出すように促してほしい。
■今求められるユーザーの開発力
・ユーザーが強くないとシステムは安定しない
・情報発信、株のトレーディングさせるシステムを安定稼働している。
・突如、情報システムの信頼性・安全性を求められるようになった。
・2015年9月の売買システムのキャパシティ・処理能力目標は500マイクロ秒になった。
・デリバティブシステムは海外パッケージを利用している。2016年リリースシステムは100マイクロ秒。
・2012年→2015年で処理量5倍、ハードウェア費用1/2。
・1日の処理額は変わっていないが、処理数は増えている。なぜなら、発注元はコンピュータを使って小さい金額での発注が増えているから。
・100万件当たりの価格は、汎用機時代は2億、今は3000万円くらい。
・DBはサーバを3重化し、動機をとっていて、負荷分散している。
・アプリバクは0.009件/kstep。
・今までは、概略の要件定義までしかやっていなかったが、証券取引所は外部設計まで実施することで発注者責任を果たすことにした。また、設計書を1行でも変更した場合は、再見積もりした。
・プログラミング時点で詳細設計のバグを見つける。そうするとバグの5割を事前に発見できる。早くバグがなくなるためベンダーも協力的にやってもらえる。
・契約の中で開発プロセスまで規定した。そうすることで開発プロセスを徹底させることができた。
・ITに業務を代行させる時代。
→ITで処理を効率化する時代。
→ITを戦略的に使い価値を創造する時代。
・通信速度の変化が一番大きい。インターネットand WANドリブンの設計を行っている。
海外からの取引が6割。
・ムーアの法則はメーカー視点だと止まって見えるが、利用者視点ではまだ止まっていない。そのため、処理能力はまだまだ伸びる。
ソフトウェアは極力長く使える構造をとっている。ハードはすぐに入れ替えできるようにしている。
・基幹系は外部設計まで自社の責任にする。それ以外は概略要件定義まで行い、なるべくコモディティ化した製品を使うことでコストの最適化を行う。
・事業部の人間はITの知識が必須なため、入社数年は必ずIT部門を経験することを人事で義務付けている。
・ユーザーが育つとベンダーが楽になる。ユーザー企業が育つことが日本のIT業界の成長につながる。
・ベンダーもユーザーを選んで仕事をした方がよいシステムが作れる。
■ヒューマンエラーとシステム安全~英国ヒューマンファクター第一人者によるR&D最前線~
・まずはリスク分析する。これは定性的で問題ない。
これで業界の指針出す。
リスク分析には実際の事例を元にする。(海外のものも利用する)
・業界をサポートしながらヨーロッパの標準化を行っていく。
・RTIと共同して研究している。
・日本の指さし確認を徹底している。非常に効果を感じる。
・業界をまたいで活動、独立した機関、業界様々な団体・企業から協力を得ている、協業を行っている、業界全体の改善を目指している。
・ヒューマンファクターは人をサポート。
個人はチーム、企業からサポートを受けている。
ソフトウェアや機器などからもサポートを受けている。
・safetyマネジメントがビジネスにおいて重要な事項になっている。
事故から学ぶことが大事。
まだ、学んだ情報を業界で共有することが大事。共有方法を考えないといけない。
・7万のインシデントは発生し、SMISに登録し、すべての鉄道会社がみることができる。
このシステムを見ることは政府ではなく各企業で話し合って決定した。
・インシデントは分類し傾向を見る必要がある。
・インシデントの分析に原因だけでなく、インシデント後まで分析する。
・サイラスは事故が発生したとき企業が十分な対応していない場合に告発する場所になっている。
・一つの問題を解決し共有することで多くの問題を解決できる。
■社会とテクノロジーの融合をデザインする~社会システムとテクニカルシステムのコ・デザイン~
・慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科
・もともと大学は専門的な人を育てる機関だが、社会の問題は専門性を持った人では解決できない問題が増えてきた。そのため、幅広い知識を持った人を育てている。
・俯瞰的な研究が必要なため、様々な業界の専門家がやってくる。
・デザイン学、マネジメント学、システムズエンジニアリングを全体で横ぐしとし、様々な業界の人とする。
・system of system engineering
独立したシステムが存在し、標準化されたインターフェースを利用して大きなシステムを作り出すこと。
・enterprise systems engineering
今までは1部だけのシステムを考えていればよかったが、もっと大きな視点でかんがえなくてはいけない時代がきた。
環境が変わるとシステムが変わり、周囲のシステムも変化・拡張・増える。
・engieering systems
インフラ、政策をまで考えないとシステムが作れなくなっている。
システムの構成要素
①人口技術的要素
②人的要素
③自然要素
抽象度を上げ下げしながら、角度を変えてみないとシステムを理解できなくなっている。
境界を定義が必要。ただし必要に応じて拡大、縮小が必要。
昨日:存在理由、目的と強く関係。
時間的広がり:動的に常に変化している。
・システムはサブシステムの集まり。サブシステムはシステムとして考えることができる。
・ISO/IEC42010:2011
・アーキテクチャ ビューポイントの設定、設計が非常に重要だが難しい。
玄人であれば経験で知っている。
・ゴール→人・組織→actibity・promotion(ルール・規範)
人的要素(社会的観点)で分析し、人口技術的要素(技術的観点)に分解・デザインする。
・価値連鎖分析、欲求連鎖分析
・SDM序論
・学ぶときは①→④。実際に実行するときは逆。すべて同じ手法で実施する。視点を統一してすべてをデザインできる。用語を統一できる。
①技術システムのデザイン
②ビジネスシステムのデザイン
③組織システムのデザイン
④街システムのデザイン
・システム×デザイン思考で考える
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