2014年12月19日金曜日

【速報】小保方氏のSTAP細胞研究結果の検証結果

始めにこれからたくさんの間違ったり、意味のないSTAP細胞に関する記事やブログ、コメント等があちこちで書かれると思うので、速報ということで検証結果について記載します。
(質問した記者でまともにわかっていたのは日経サイエンスだけだった)

ニコニコ動画の記者会見の様子(タイムシフトで見てください)
http://live.nicovideo.jp/watch/lv203765544

独立行政法人理化学研究所 STAP現象の検証結果について
http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20141219_1/


今回の記者会見は緊急のものでした。
なぜなら、これ以上検証しても意味がない(同じ結果しか得られない)ということが分かったからです。


まず、実験と検証の違いを説明します。
実験とは、様々な環境でそれぞれどのような結果が得られる調べること。
検証とは、一度得られた結果が同じ方法で同じ結果が得られるか調べること。

今回行われたのは『検証』です。ここがわからない記者が多かったです。

次にSTAP細胞について説明します。
よく万能細胞という言い方がされますが言葉のままだと『何でもできる細胞』と受けますがそれは違います。これを知るには幹細胞、ES細胞、iPS細胞、STAP細胞の違いを理解していただきたいです。

幹細胞とは、細胞分裂をしたときに骨や臓器の細胞に変化することのできる細胞のことを言います。これは幹細胞の種類によってどの臓器等ができるか決まっています。

次にES細胞です。ES細胞ですが、これは『多能性幹細胞』です。多能性幹細胞とは、変化の決まっている幹細胞を別のものに細胞分裂できる幹細胞です。
例:骨の幹細胞が肝臓の細胞に変化する。

iPS細胞ですが、これは『人工多能性細胞』と呼ばれています。これは人工的に作られたES細胞のことです。ここで言っている人工的とは人から抽出して作るとか別の生物から作る等様々な方法があります。

最後にSTAP細胞とは、一般的な幹細胞に外部刺激を与えることによってES細胞を作ることを言います。


小保方さんの研究結果についてです。
・安定的にSTAP細胞を作り出すことができ、細胞分裂を繰り返すことで成長する。
・このSTAP細胞をマウスの体上に人間の臓器を作り出すことができる。




今回の検証結果についてです。
検証結果では、論文の通りに検証した場合以下のような結果が得られました。
・STAP細胞と同様の現象は起きるがすぐに細胞分裂が終了してしまい死んでしまう。この状況では多能性があるとは言えない。 (正しくはマーカーによって多能性を確認いる)
・STAP細胞をマウスの体の中で細胞分裂をさせることで人間の臓器をマウスの体に作り出すことはできなかった。
これをキメラと言っていて、体上に細胞分裂ができる細胞をキメラ胚と呼んでいます。これもできなかったことになります。

つまり、論文通りの方法では、STAP細胞っぽいもの(STAP現象は起きているがSTAP細胞とは言い難い)ができるが利用できるものではない。また、キメラマウスは作れなかった。
さらにいえば、検証の中で分かったことですが、低頻度でしかSTAP細胞っぽいものは作れない。さらにこのSTAP細胞っぽいものを作る方法が非常に効率が悪い。

なぜ論文通りの方法でSTAP細胞が作れなかったのかについては調べていません。なぜなら、それは『検証』ではなく『実験』になってしまうからです。実験を行う場合、予算も時間も足りないためです。




良く勘違いされていますが、STAP細胞があるとかないとかの議論はできません。あくまで小保方さんの方法ではSTAP細胞を作ることができなかったということが分かっただけです。
STAP細胞そのもの自体の研究は世界中で研究されています。今後誰かが作ることに成功することは十分にあり得ます。
ただし、それをSTAP細胞と呼ぶかは別です。なぜなら、その作られた細胞に名前を付けるのはその研究者だからです。

また、今回の結果が意味のないものと言われますが、そんなことはありません。STAP細胞っぽいものができたわかったことは大きいです。今後の研究で環境(温度や溶液、ph濃度を変える)や手法・手順の変更によってSTAP細胞を作ることのできる可能性があるということです。あくまで可能性です。これ以上のものは作れないという可能性もあります。

記者会見で相澤氏が研究者の捉え方次第と言っていたのは、可能性ある・なしを判断するのは研究者の判断によるものであるからです。




速報としてはこれくらいとします。詳しくはまた別の機会に記載したいと思います。

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