ロシアのプーチン大統領は2014年12月22日にロシアの個人情報データは国内のデータセンターに保存することを義務化する法律に署名したことを明らかにしました。
この法案の目的はロシア人の個人情報の管理を向上し、セキュリティを高めるためとのこと。
案を提出した議員らは海外におかれたデータは反政府勢力の貴重な情報源になっていると指摘している。
同法案に違反した場合、サービス提供を停止することになるとのことです。
このため、今後はSNSや消費履歴のデータは国内のデータセンターに保持した上で、他国のデータセンターに保持ないといけないことになります。
これは、データセンターの最適化を行っている大手のクラウド事業者にとっては非常に痛手になります。すでにロシアにデータセンターを持っている企業であれば良いですが、まだ持っていない企業は新たに作るまたは借りる必要があります。
今回の法律制定に合わせ、Microsoft、google、adobeなど国際的に活動する企業はロシアからの撤退を決めて準備を進めています。
今後は彼らだけでなくインターネットを介してサービスを提供している企業が撤退を始めることになることが予想されます。
今回のような法律ができることはクラウドサービスが世に出始めたときから指摘されていましたが世界で初めての事例になります。
ロシアの法律制定をきっかけに世界で同様の法律ができた場合、現在の自由なインターネットビジネスに悪影響出て、ユーザービリティが低下することが予想されます。
また、国際的ビジネス競争の妨げになることは明らかです。
クラウドサービスを提供しているクラウドプロバイダーは今後のことを考え同様の法律が世界的にできた場合の対策を検討していただきたいと思います。
また、ユーザーは自分たちがサービスを受けられないデメリットを理解し、政府に圧力をかけることをお勧めします。
私たちは今回のロシアの法律制定の結果、どのようにインターネット上や国際社会が変わっていくのか見守らないといけないと感じています。
また、近い内容として、国交が断絶した場合の対応も検討する必要があります。こちらもクラウドサービスが提供され始めてからずっと指摘されてきた問題ですが、まだ事例がないため警視されています。
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